WordPressでWebサイトを運営していると、URLを変更する機会が出てくることもあります。
たとえば、パーマリンクの構成を見直したり、ドメインを切り替えたり──。
こうした変更を行う際に重要なのが、SEO評価に影響を与えないよう、リダイレクトを正しく設定することです。
特に301リダイレクトは、検索エンジンに対してURLの恒久的な移転を伝える方法として、広く使われています。
本記事では、WordPressで301リダイレクトを設定する具体的な方法とあわせて、SEOを意識したリダイレクト方法を解説します。
- 301リダイレクトの基本とSEOにおける重要性
- WordPressで使えるリダイレクトプラグインの特徴と違い
- Redirectionプラグインを使った具体的な設定手順
- 設定時の注意点とSEO評価を守るためのチェック方法

にょきる
にょきるの森に住む、しずくの妖精。
WEB制作・デザイン・SEO・AIなど、WEB周りのことを発信中。
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- IT業界歴10年の、アプリ系のシステムエンジニア
- 副業でWeb制作・デザイン・SEO対策などを実践中
301リダイレクトとは|SEOへの影響と必要な理由を解説
URLを変更する際には、検索エンジンに対して、適切にURLが変更されたことを伝える仕組みが必要です。
ここでは、301リダイレクトの基本的な役割や使われる場面について解説します。
301リダイレクトの基本|意味と使われる場面
301リダイレクトとは、「このページは永続的に別のURLへ移動しました」という意味を持つ、HTTPステータスコード(Web上でページの状態を示す応答コード)です。
設定することで、旧URLにアクセスがあった際に、自動的に新しいURLへ転送されるようになります。
ブラウザや検索エンジンにも、URLが恒久的に変更されたことを伝えることができます。
- パーマリンクの形式を変更したとき
- 固定ページや投稿のタイトルやスラッグを修正したとき
- ドメイン変更やサイト移転を行うとき
- カテゴリーやページを統合・整理したとき

301リダイレクトが必要な理由|SEO評価への影響
検索エンジンは、各ページの評価を行う際に、被リンク(他サイトから貼られたリンク)や、ページ内の文章・構成、ユーザーの行動(滞在時間やクリック率など)を参考にしています。
URLを変更して301リダイレクト(新しいURLへの転送)を設定しない場合、こうした評価が引き継がれず、検索順位に影響することがあります。
- 旧URLの検索順位が下がり、新URLに評価が引き継がれない
- 被リンク(他サイトから貼られたリンク)が無効になり、リンクの価値が失われる
- 旧URLにアクセスしたユーザーに「404 Not Found(ページが存在しない)」と表示される
Googleの公式ヘルプでも、301リダイレクトはサイト移転時に有効な方法として紹介されています。
正しく設定することで、新しいURLに評価を引き継ぐ対応として機能します。
301と302の違い|SEO評価に影響する使い分けのポイント
リダイレクトには、恒久的な転送を意味する301と、一時的な転送を意味する302の2種類があります。
この2つは、SEO評価の引き継ぎに大きく関わるため、目的に応じた使い分けが必要です。
SEO評価を新しいURLに引き継ぐことができます。
URLの構造変更や、ページの移転を行った場合に使用します。
検索エンジンは旧URLのまま評価を保持し、新URLには引き継がれません。
一時的なメンテナンスなどの理由で、URLを一時的に変更する場合に使用します。
URLの構造変更やページの移転など恒久的な変更にもかかわらず302リダイレクトを使ってしまうと、SEO評価が引き継がれず、検索順位に悪影響を与える可能性があります。
301リダイレクト対応プラグインを比較|WordPressで使えるツール一覧
WordPressで301リダイレクトを設定するなら、プラグインを使うのが手軽で便利です。
ここでは、よく利用されるプラグインを301リダイレクト専用プラグインタイプとSEOプラグイン内蔵タイプに分けて紹介します。
SEOプラグイン内蔵タイプ|基本SEO対策とあわせて使える転送設定
一部のSEO対策用のプラグインには、301リダイレクトの機能が内蔵されています。
301リダイレクト専用プラグインと併用すると競合(機能が重複して意図しない動作や不具合が発生)が起きる可能性があるため、この機能を優先して使用する必要があります。
今回は、無料版でも使えるプラグインをご紹介します。
Rank Math|無料でも使えるSEO内蔵リダイレクト
Rank Mathは、無料版でも301リダイレクトの設定ができるSEOプラグインです。
リダイレクト専用のプラグインを追加せずに、無料でリダイレクト機能を使用することができます。
Rank Mathのリダイレクト機能例
301(恒久的な転送)・302(一時的な転送)ともに選択可能です。
リンク切れ(404 Not Found)時に、指定したページへ自動転送できます。
存在しないURL(404 Not Found)へのアクセス履歴を一覧で確認することができます。
SEOプラグインを複数併用すると競合(機能が重複して意図しない動作や不具合が発生)が起きる可能性があるため、Rank Mathを使用する場合は、この機能を優先して使う必要があります。
にょきる設定項目は少し多めだけど、
そのぶん、色んな場面で使えて便利です
301リダイレクト専用プラグインタイプ|転送設定に特化したWordPressツール
301リダイレクトに特化した、シンプルで使いやすいプラグインを紹介します。
SEOプラグインなどにリダイレクト機能が含まれていない場合におすすめです。
Redirection|初心者も使いやすい定番プラグイン
Redirectionは、WordPress公式ディレクトリでも評価の高い、リダイレクト専用の無料プラグインです。
基本的な使い方はシンプルながら、詳細設定も可能で、幅広い用途に対応できます。
Redirectionのリダイレクト機能例
301(恒久的な転送)・302(一時的な転送)ともに選択可能です。
存在しないURL(404 Not Found)へのアクセス履歴を一覧で確認することができます。
Redirectionプラグインの使い方|301リダイレクト設定手順を解説
ここからは、最も人気の高いRedirectionプラグインを使って、実際に301リダイレクトを設定する手順を詳しく解説していきます。初めての方でも安心して作業できるよう、各ステップごとに説明します。
301リダイレクト設定のステップ一覧|Redirectionでの流れを確認
1.Redirectionをインストール・有効化する
WordPress管理画面の「プラグイン」→「新規追加」から「Redirection」を検索します。検索結果に表示されたら「今すぐインストール」→「有効化」をクリックします。


2.初期セットアップウィザードを完了する
プラグイン有効化後、初期セットアップのウィザードが起動します。基本は「次へ」連打でOKです。ログ保存やエラー監視を有効にしておくのがおすすめです。


3.「リダイレクトを追加」画面を開く
WordPress管理画面で「ツール」→「Redirection」→「転送ルール」→「新規追加」の順にクリックします。


4.転送元と転送先のURLを入力する
転送元(旧URL)と 転送先(新URL)を入力し、「リダイレクトを追加」ボタンをクリックして保存します。
301リダイレクト以外を選択したい場合は、閉じるボタンの右にある歯車マークを押して変更します。


5.設定を保存して、ルールを確認する
リスト表示で登録されたことを確認します。


まとめ|SEOを守るために、正しい301リダイレクト設定を
301リダイレクトは、SEO評価を引き継ぐための重要な仕組みです。
特にURL変更が発生した場合には、検索順位を守るためにも大切な対応です。
SEOへの影響を最小限に抑えるためにも、ぜひ取り入れてみてください。




